王子「どうやらここには、アレクサンドル人形劇団の皆さんはいらっしゃらないようだ。ところでピオヴァーノ、今日、もしも噓をついていたり隠し事をしていたら、私が大きくなった時、決ずあなたを罰しますから覚えておいて下さい。」
ピオヴァーノ「しかと受け止めます。時に、王子の御親戚にあたります、イザベル王妃も大変なお人形好きとお聞きしております。息子に注文を取りに行かせたいのですが、何分にも別宅の住所を存じ上げないのでございます。」
王子「ピオヴァーノ。その言い草には少々の企みを感じますよ。
デュノワ、馬車の用意をしておくれ。帰りましょ。」
(つづく)