アルフレッド･デルヴォーからリシャール・ラリランダンへ
愛に溢れたラリランダン。
偉大なる親友。
その適切なる助言と提案は、この上なくありがたく、謝意の心は言葉では言い尽くせないところでございます。
時に私は、青年時代からクレマティスと至るところで二人であるのに慣れきっていた為、トゥーレーヌを出てからと言うもの自分が半分になっていた事に気付いていなかったです。
それ故、クレマティスの生命がなにゆえ維持されているのかは、私には知るところなのでございます。
それはクレマティスの健やかさが、その常に清く澄み切った彼女の魂が、今やその肉体の全てを統一し、調和させ、極限の生命の状態を保ち続けているからに他ならないのです。
故にラリランダン、貴殿の言うが如し、慌てず準備を始めようではございませんか。
｢これこそわが流儀なり。君は君の欲するとおりなしたまえ。｣
テレンティウスの引用にて、私の心の内を貴殿に送り申し候。
18++年
+月+日
パリ