二人は駅の休憩所で体のほこりを落としました。
ご婦人からいただいた麻布のおかげでアレッキーノまできれいになりました。
ピエルロじいさんが露店にて買い求めたパニーニとオレンジジュースをほうばっていると、そこに恰幅の良いおじさんが汗を拭き拭きやってまいりました。
二人に近づくと、声を潜めて言ったのです。
市長「これはこれは王子様。ようこそおいで下さいました。
私めは、ここの市長を勤めさせていただいております、フルヴィオ・ベッティーニと申す者でございます。」
ピエルロじいさん「おいおい、なんだかまたお出でなすったよ。」
(つづく)