ナンネルのいるところ、常に不可思議あり。
ナンネルの身長は、あれよあれよと言うまに高く伸び、さながら北欧の女王の如し。
結い上げたその髪が、天井に届かんばかりの美しい恐竜を見上げるなれば、それはやはりナンネルなのでした。
フィレンツェ中に響きわたるかのような声で、ナンネルは申したのです。
ナンネル「ヴェローナ皇国のクラウディオ王子!
並びに、命をかけて王子を守り抜く決意も固い、若き勇者。若き騎士、アレッキーノ!
ここに、二人を讃えて、王子を人形に!アレッキーノを人間にいたす!
よろしいな。」
(つづく)