リッカルド達が窓辺に近づいてゆくと、そこにはカーテンレールに架けられた団員達が相も変わらず、お花を眺めたり、風を感じたり、演劇論を戦わせたりしていたのでした。
パンタレオーネ氏「エホン。さあさあ皆さん、今日も我々を窓辺に架けてくださったドクトンヴィル夫人に感謝をすると同時に、アレッキーノの無事を心から祈りましょう。」
アレッキーノ「みんなっ! ありがとうっ! ただいま戻りましたっ!」
その時、そのアレッキーノの声を空耳だと思った者もいれば、声のする方に振り向いた者もいたのでした。
(つづく)