そこには美しい王子が立っていたのです。
その王子が手にする袋からは懐かしいアレッキーノが顔を出しています。アレッキーノの目からは大粒の涙が溢れ出しました。
アレッキーノ「僕、みんなのお祈りのおかげで帰ってこれたんだね。」
パンタレオーネ氏「君の帰りを皆、信じて待っていたんだよ。」
ドンナ・ラウラ「アレッキーノったら、少し大人になったんじゃない!」
サビオ博士「めでたい、めでたい。アレッキーノ、冒険のお話をたっぷり聞かせておくれ。」
王女イラザーデは涙ぐみながらひとこと言いました。
ペルシャの王女「アレッキーノ・・・お帰り。」
その時、お庭に天使がいることに気付いたドクトンヴィル夫人はハープの演奏を止めるや、ご自分の頬を右の指でつねったのです。
(つづく)