ディアーヌ・ド・モラレスからカトリーヌ・ド・レシァル公爵夫人への手紙
愛のこもった、お優しい、お優しいお手紙を、こんな私に対してお書き下さった事を、心から感謝申し上げます。
けれども、私の犯した不道徳な過ちを、私を守れなかったカトリーヌ様自身にも責任があるなどと、そんな間違ったご反省は決してなさらないで下さい。
余りにも意志が弱かった私の心は、カトリーヌ様を深く傷つけ、ジャンヌ様にもあのような行動をとらせてしまったのです。
カトリーヌ様、まだご存知無いのであれば、私の方から申させていただきます。
公爵様との関係は既に御破算とさせていただき、現在私はマドリッドの実家で静かに生活させていただいております。
どんなに離れていても、私は今でも変わる事なくカトリーヌ様を敬慕申し上げております。
カトリーヌ様の小説は何時でも私の人生の支えとなって下さいます。
お散歩の時でもカトリーヌ様の小説とご一緒なのですよ!
いつの日かまた、カトリーヌ様のお仕事のお手伝いが出来る日を夢見ております。
18++年
+月+日
マドリッド