リッカルド「アレッキーノ、お友達はいるの?」
アレッキーノ「今は君が最高の友達だけど、僕はお城の中、忘れられたお部屋のカーテンの裏側で仲間と一緒に暮らしていたんだよ。
だけど僕、冒険がしたくて一人でそこを飛びだしちゃったんだ。」
リッカルド「仲間って?」
アレッキーノ「僕達はアレクサンドル劇団っていう、渡りの人形劇団員なのさ。
ところがある日、僕達のことを気に入った偉い人が、金貨三枚で僕達を買い取っちゃったんだ。僕達はぎゅうぎゅう詰めに箱に入れられると、丸二日、馬車に揺られてどこかに着いたんだけど、それから何年間もフタは開けてもらえず、外の空気も吸わせてくれなかったんだよ。」
(つづく)