ピエルロじいさんに教えてもらった通りには、人形屋さんはありませんでした。
リッカルド「最後にもう一度、パン屋さんを背にして、筋向かいを良ーく観察してみよう。」
すると、
アレッキーノ「リッカルド!あそこを見てごらんよ、建物の間の壁だと思っていたあの狭っちいところに壁と同じ色の小さな扉みたいのがあるよ!」
二人は近づいてゆきました。
それは確かに扉だったのです。
しかしるにその扉の寸法ときたら、リッカルドですら膝を曲げなければ入ることが出来ないほど小さかったのです。
よくよく見れば、小さな扉の上の小さなノブの上に、これまた小さく”人形屋”と書いてあったのです。
(つづく)