三人が人形屋さんを出ると、太陽はまだお空の真上にありました。
公園の噴水も、いつもより空中高く舞っていて、リッカルドとアレッキーノ、そしてナンネルのために、それはそれは美しい大きな虹をこしらえてくれました。
ナンネル「ああ、しあわせ!なにもかもがキラキラ輝いているわ!
リッカルドさん、よろしかったら私を噴水の縁に乗せて下さらないかしら。」
すると、あら不思議、ナンネルは糸を操る人形師もいないのに、ヴァイオリンを弾きはじめたのです。
それは、人ならば誰でもが踊り出したくなるような、早いテンポの八分の六拍子の舞曲なのでした。
(つづく)