山梨鐐平

シンガーソングライター

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11/12/2021

三人が人形屋さんを出ると、太陽はまだお空の真上にありました。
公園の噴水も、いつもより空中高く舞っていて、リッカルドとアレッキーノ、そしてナンネルのために、それはそれは美しい大きな虹をこしらえてくれました。

ナンネル「ああ、しあわせ!なにもかもがキラキラ輝いているわ!
リッカルドさん、よろしかったら私を噴水の縁に乗せて下さらないかしら。」

すると、あら不思議、ナンネルは糸を操る人形師もいないのに、ヴァイオリンを弾きはじめたのです。
それは、人ならば誰でもが踊り出したくなるような、早いテンポの八分の六拍子の舞曲なのでした。

(つづく)