カトリーヌ･ド･レシャル公爵夫人からアルフレッド･デルヴォーへ
アルフレッド、｢はっきり理解いたしました。｣と、私が何回お答え申しても、重ねて｢十分良く分かりました。｣と、幾たび申そうとも、貴方は相済まないといったお顔で悪びれ、宛ら犯罪者の如く、有ろうはずも無い罪を償なおうとなさっておいででしたね。
アルフレッド、私は貴方を愛しております。貴方のその純粋性が好きなのです。
以前から申すように、私は愛する人の心の動きを、どうこうしようとする試みを最も嫌いとするところでございますし、ましてその企てを行ったにせよ無意味である事は何人も、本当のところは身についている事なのでございます。
アルフレッド、貴方のその苦しみを、少しでも分かち合えたら幸いです。
私の思いは、只それだけなのでございます。
どうかアルフレッド、今成すべきことを見出だし、そこに心を向けて下さいませ。
どんな時に於きましても、その為の協力を私が惜しむという事はございません。
18++年
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パリ